「クロスビーって故障しやすいって聞くけど大丈夫かな…」
「購入を検討しているけど、実際の故障リスクが心配」と感じている方も多いのではないでしょうか。
車の購入は大きな買い物だからこそ、事前にしっかりと情報収集をしておくことが重要です。
この記事では、クロスビーの故障について気になっている方に向けて、下記について公式情報源を基に解説しています。
- 公式リコール情報と実際の不具合事例
- よくある故障箇所と対策方法
- 購入前に知っておくべき注意点
クロスビーの購入を迷っている方にとって、正確な情報を知ることで安心して判断できるようになるでしょう。
目次
クロスビーの公式リコール情報

最新のリコール事例(2024年1月)
スズキは2024年1月26日、クロスビーを含む6車種の燃料ポンプに不具合があるとして、国土交通省にリコールを届け出ました。
リコール内容:
低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがあります。そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがあります
対象車両:
クロスビー:34,165台(平成29年11月20日~令和元年8月28日製造、ただし一部製造期間の空白あり)
過去のリコール履歴
2019年2月(リコール届出番号4446)
車載通信コントローラの制御プログラムが不適切なため、イグニッションスイッチをオフにした際に、当該コントローラの通信機能が停止することがあります。そのため、外部故障診断機使用時に、故障データを読み出せないおそれがあります。
また、イグニッションをオフにしても当該コントローラに待機電流が流れ続けるため、車両を使用せずに数日間駐車した場合、バッテリーが上がり、エンジンが始動できなくなるおそれがあります
2022年4月(リコール届出番号5136)
ルーフアンテナの車両への組付指示が不適切なため、異なる形状のルーフアンテナが組み付けられ、車両の全高値が認証届出と異なるものがあります
クロスビーのリコールは以下の記事を参考にしてください。
クロスビーの燃費性能と実際の数値

公式カタログ燃費
スズキ公式サイトによると、クロスビーのWLTCモード燃費は以下の通りです。
2WD車
- 燃料消費率:18.2km/L
- 市街地モード:15.9km/L
- 郊外モード:19.0km/L
- 高速道路モード:18.8km/L
4WD車
- 燃料消費率:17.0km/L
- 市街地モード:14.9km/L
- 郊外モード:17.8km/L
- 高速道路モード:17.6km/L
実燃費データ
カーナレッジの調査によると、クロスビーの2WD車の実燃費は、WLTCモードのカタログ燃費18.2km/Lに対して15.96km/L、4WD車の実燃費は、WLTCモードのカタログ燃費17.0km/Lに対して15.19km/Lとなっています。
カタログ燃費に対する達成率は約85-89%となっており、他車種と比較して標準的な水準です。
クロスビーの燃費の記事はこちら
メンテナンス費用の実際

バッテリー交換費用
クロスビーには2種類のバッテリーがあります:
補機バッテリー(N-55規格)
- 新車装着バッテリーはアイドリングストップ専用のN-55です
- 推奨品のPanasonic カオスバッテリーN-80は約15,000円程度
- 交換工賃:500円~1,500円程度
バッテリーに関する記事はこちら
マイルドハイブリッド用バッテリー
- ISG(統合スターター・ジェネレーター):通常10~15年程度(廃車まで交換不要なことも多い)
- ハイブリッド車の駆動用バッテリー交換にかかる費用は、おおむね20万~30万円ほどであると推測されます
定期メンテナンス

クロスビーのメンテナンス費用は、マイルドハイブリッドシステムを搭載しているため、一般的なガソリン車と比較してやや高めになる傾向があります。
他車種との比較
競合車種の燃費比較
コンパクトSUVの競合車種と比較すると以下のようになります。
トヨタ ライズ
- ハイブリッド車:28.0km/L(WLTCモード)
- ガソリン車:20.7km/L(WLTCモード)
スズキ イグニス
- 2WD:19.8km/L(WLTCモード)
- 4WD:19.0km/L(WLTCモード)
燃費性能では競合車種に劣る部分もありますが、1.0L直噴ターボで、1.5L自然吸気エンジン並みの高出力・高トルクを実現しており、走行性能とのバランスが特徴です。
安全性能について

JNCAP評価
独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)の評価では、クロスビーの衝突安全性能は85.2点/100点を獲得しており、一定の安全性能を備えています。
予防安全技術
クロスビーは2017年12月の発売当初から、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」を採用し「サポカーSワイド」の認定に必要な先進安全技術を搭載しています。
主な安全装備
- 衝突被害軽減ブレーキ
- 前後方誤発進抑制機能
- 車線逸脱警報機能
- ふらつき警報機能
- ハイビームアシスト
- アダプティブクルーズコントロール
購入前に確認すべきポイント

中古車購入時の注意点
リコール対応状況の確認
スズキ公式サイトの車台番号検索で、リコール・改善対策の作業実施状況を確認できます
メンテナンス記録の確認
- 定期点検記録簿の確認
- オイル交換履歴
- 重要部品の交換履歴
試乗時のチェックポイント
- エンジン始動の状況
- アイドリングストップからの再始動
- 異音の有無
- エアコンの動作確認
クロスビーの中古車はこちらの記事
新車購入時の検討事項
メリット
- 個性的なデザイン
- コンパクトながら高い走破性
- 充実した安全装備(MV・MZ グレード)
- アクティブなライフスタイルにマッチするクルマ
注意点
- 燃費性能は同クラス車種に劣る場合がある
- マイルドハイブリッド特有のメンテナンス要件
- ラゲッジスペースの制約
クロスビーの新車はこちらの記事
まとめ

クロスビーは、公式のリコール情報を確認する限り、特別に故障しやすい車種というわけではありません。
これまでに不具合が38件発生しているが、事故は起きていない(2024年のリコール事例)など、適切な対応が取られています。
重要なのは、以下の部分です。
1. 定期的なメンテナンスを確実に実施する
2. リコール情報を定期的にチェックし、対象となった場合は速やかに対応する
3. 購入前の入念な確認を行う
これらを守ることで、クロスビーを安心して長く使用することができるでしょう。
購入を検討されている方は、実際の試乗と合わせて、ご自身の使用用途に合うかどうかを総合的に判断することをおすすめします。
参考情報源
- スズキ株式会社公式サイト
- 国土交通省リコール情報
- 独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)
- 各種自動車専門メディアの実燃費調査データ